Knowledge of Plastic

プラスチックの基礎知識
characteristic

プラスチックの特徴

プラスチックの特徴

皆さんはプラスチックと聞いて、何を思い浮かべますか?
ペットボトル、携帯電話、シャープペンシル、自動車…私たちの身近にあるこれらのものは全て、プラスチックでできています。

現在プラスチックは、食品包装、電子機器、日用雑貨、自動車部品等、分野を問わず活用されています。
それは「形が簡単に変えられる」「着色しやすい」「見た目が良い」「軽くて丈夫」「電気を通さない」「水を吸わない」「錆びない、腐らない」など多くの長所があり、汎用性が高いためです。プラスチックはあらゆる形に姿を変え、私たちの生活を支えているのです。

Flow

プラスチックが
できるまで

プラスチックの主な原料は石油です。ですが石油がすぐにプラスチックになるというわけではなく、
何段階もの加工や工程を経てプラスチックのもとができ、それを成形・加工することでプラスチック製品が生まれます。

油田から石油精製工場へ
Step 1

油田から石油精製工場へ

油田から石油精製工場へ
油田から採取された原油は不純物が混じり、こげ茶色でドロドロとしています。タンカーで石油精製工場に運ばれます。
石油精製
Step 2

石油精製

石油精製
精製された原油は蒸留塔で約350度に熱され、沸点の違いを利用して様々な石油製品に分けられます。このうちプラスチックのもとになるのが、30〜180度の沸点を持つ「ナフサ」です。
ナフサ分解
Step 3

ナフサ分解

ナフサ分解
ナフサ分解工場に運ばれ、約800度になった蒸留塔をナフサが通ると、ナフサが激しい熱分解反応を起こして気体となります。
さらに蒸留を繰り返すことで気体となった成分が重さによって分類され、これを重さごとに取り出したものが「石油化学基礎製品(=基礎原料)」と呼ばれます。石油化学基礎製品には「エチレン」「プロピレン」などがあります。
分子の重合
Step 4

分子の重合

分子の重合
石油化学基礎製品は、成分や作成する原料の種類などに応じて、最適な石油化学誘導品工場に運ばれます。
そこでさらに重合という分子同士を結びつける化学操作を行うことで、ポリエチレンやポリプロピレンといった石油化学誘導品(=原料)ができあがります。
ペレットの完成
Step 5

ペレットの完成

ペレットの完成
これを加工・運搬しやすいように3〜5mm程度の粒状にした素材を「ペレット」と呼び、このペレットが、プラスチック製品を作る材料になります。
Types

プラスチックの種類

一口にプラスチックといっても、性質の異なる様々な種類のプラスチックが存在します。
その中でプラスチックは「熱可塑性プラスチック」と「熱硬化性プラスチック」の2種類に大別されます。

熱可塑性プラスチック

JEJアステージはこれ!

加熱すると軟化して成形しやすくなり、冷やすと再び固くなる性質を持つプラスチックです。リサイクルが可能なのが特徴です。(イメージ例:チーズ、チョコレート)

熱硬化性プラスチック

加熱すると一時的に軟化しますが次第に硬化し、再び熱しても元の状態に戻すことも再成形することもできなくなる性質を持つプラスチックです。耐熱性、耐薬品性に優れています。(イメージ例:卵、クッキー)

JEJアステージ製品に使われているプラスチックの主な特徴

JEJアステージの製品は、熱可塑性プラスチックの材料を使用しています。
熱可塑性プラスチックにも種類がたくさんあり、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PS(ポリスチレン)、ABS樹脂、アクリル、PC(ポリカーボネート)など、聞いたことのある名前も多いはず。JEJアステージではそれぞれの材料を、長所や短所を考慮した上で、使用する場所や頻度に合わせて選んでいます。

PP(ポリプロピレン)

PP(ポリプロピレン)

PP(ポリプロピレン)

柔軟性・耐熱性・機械的強度に長けているため、JEJアステージ商品の多くに使用されています。
(使用例:エミング引出し・枠など)

PC(ポリカーボネート)

PC(ポリカーボネート)

PC(ポリカーボネート)

透明度が高く、衝撃に強いため、外で使用する製品などに使用します。
(使用例:雪かきスコップなど)

PS(ポリスチレン)

PS(ポリスチレン)

PS(ポリスチレン)

汎用ポリスチレン(PS-GPPS)は、軽くて透明性が高いため、使用頻度の高い場所などに使用します。(使用例:アプロスの引き出しなど)
耐衝撃性ポリスチレン(PS-HIPS)は衝撃に強いため、重いものを乗せる製品などに使用します。(使用例:フロンテワイドの天板など)

How To Make

プラスチック製品の作り方

私たちの身の回りにあるプラスチック製品がどのように作られているかご存知ですか?
その方法は様々ですが、JEJアステージの全製品を生み出している最もポピュラーな成形法「射出成形」について、
チョコレートを例にわかりやすくご紹介します。

射出成型に必要な3要素

  • 材料

    材料

  • 金型

    金型

  • 成型機

    成型機

溶かす(溶接)
Step 1

溶かす(溶接)

溶かす(溶接)

プラスチック材料のペレットを200〜300度で加熱し、ドロドロに溶かします。

形にする(射出)
Step 2

形にする(射出)

形にする(射出)

溶けた材料を注射器の要領で後ろから圧力をかけて、金型の中に流し込みます。

固める(保圧・冷却)
Step 3

固める(保圧・冷却)

固める(保圧・冷却)

金型内のプラスチックが固まるまで数秒から数分、圧力をかけたまま冷却します。

取り出す(型開き・取り出し)
Step 4

取り出す(型開き・取り出し)

取り出す(型開き・取り出し)

製品が固まったら金型を開き、成形品を取り出し、完成です。

完成品